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知らぬは恥!「結婚前の基礎知識」 結納について

■ 結納式の場所
正式結納では仲人が両家を往復して結納品を取り交わしますが、現在では、両家が一堂に会して行う略式結納式も一般的になっています。したがって、両家の合意があれば、ホテル・式場・レストランなどどこでもOKです。家で行う場合は女性側ということになりますが、結納式のあとレストランや料亭などに出向いて会食を行うこともあります。

■ 地方によって結納の形式が違うとき
両家がよく話し合ってどちらかに合わせるのが最も円満な方法です。例えば挙式スタイルが「関西式」「関東式」というように先に決まっている場合は、それに合わせるのもよいでしょう。さらに、結納品の内容や揃え方、結納式の進め方についても行き違いのないように、両家でよく打ち合わせをしておくことも大切です。

■ 「関東式」と「関西式」の結納の違い
「関東式」では、男性側と女性側がそれぞれほぼ同格の結納品を用意し、「お互いにとり交わす」という形式になっています。結納品は、基本的に全てを1つの献上台にのせる「一台飾り」という形を取るため、それぞれが縦長に作られています。水引飾りも平面的で、どちらかというととてもシンプルな形になっています。
一方「関西式」では、多くの場合、男性側から女性側へ贈るもので、結納を「納める」という表現をします。結納品は1品を1つの献上台にのせるのが基本とされているため、結納品の形自体に制約はありません。水引飾りも立体的で豪華です。また、呉服細工も多用されています。

■ 結納品(関西式)
5点飾り(熨斗、末廣、小袖料、家内喜多留、松魚料)が基本ですが、7点飾り(結美和、高砂を加える)、9点飾り(寿留女、子生婦を加える)などもあります。1品ずつ白木の台にのせるのが正式ですが、最近では住宅事情などから、まとめて1つの台にのせる「一台飾り」にする場合もあります。

■ 結納品目の内容と由来
それぞれの品目にはおめでたい意味をもつ当て字が使われており、各地によって表現や品目が少しずつ違っているのが特徴です。ここでは関西式の9点飾りを中心に説明します。
  1. 熨斗(のし)
    「のし」とは、古くから長寿の象徴とされてきた熨斗鮑(のしあわび)の略。鮑の肉を干して長く伸ばしたもので、格調高い贈り物の代表とされています。関東では「長熨斗(ながのし) 」といいます。

  2. 末廣(すえひろ)
    「無垢」を表す純白無地の扇子一対(2本)のこと。その歴史は古く、平安朝の頃、男性が自分の扇に和歌をしたため、想いを寄せる女性に贈ったという“プロポーズ”の原点に由来しています。名前通り「末広がり」の繁栄を願ったものです。「寿恵廣」「寿栄廣」の当て字があります。

  3. 小袖料(こそでりょう)
    いわゆる結納金にあたります。昔は花嫁衣装を贈っていたことから、こうした呼び名になっています。関東では着物自体よりも帯を豪華にする風習があったため、「御帯料」や「帯地料」(男性側からのもの。女性側からのものは「御袴料」)ともいわれます。

  4. 家内喜多留(やなぎたる)
    もともとは、柳の白木で造られた朱塗りの酒樽に酒を入れ、祝い酒として贈られていたものですが、今では小袖料の1割のお金を包むのが一般的になっています。名前は「柳樽」の当て字で、「家内に喜びが多く留まるように」という願いが込められています。

  5. 松魚料(まつうおりょう)
    鰹節のことで、祝宴の酒肴の名残。剛気な男性の象徴で、特に関東では「勝男節」「勝男武士」などとも書かれますが、現在では実物の代わりに酒肴料としてお金を包むことが増えています。

  6. 結美和(ゆびわ)
    婚約指輪のこと。外国の影響で定着した、比較的新しい結納品といえます。ダイヤモンド、または女性の誕生石の指輪が一般的です。「優美和」「結美環」などの当て字があります。

  7. 高砂(たかさご)
    老人の男女を表す、尉(じょう)と姥(うば)の人形のこと。「高砂人形」ともいいます。共に長寿を願うという祈りがこめられています。

  8. 寿留女(するめ)
    松魚と同じく、酒肴の名残であり、長期保存のできる食品として不時の備えをかためるという意味をもっています。

  9. 子生婦(こんぶ)
    「よろこぶ」に通じるおめでたい食品、昆布。当て字通り、子孫繁栄を願ったもので、「子布婦」と書くこともあります。 このほか、関東では結納品の内容を記載した「目録(もくろく)」(「茂久録」の当て字。品数を整えるために結納品の1つとして数える)、麻の糸で作られた「友志良賀(ともしらが)」(昔の着物はほとんど木綿製で麻は大変高価なもの。麻の木の皮を剥いで漂白し束ねたものが白髪に似ていることが語源。「ともに白髪の生えるまで」を意味している)、女性からの結納品に「時計」(「登慶恵」の当て字あり)などがあります。
■ 結納品はどうするの?
本来、結納品は結婚式当日まで床の間に飾っておくもので、結納返しがある場合はそれも同様です。食べ物は式当日の朝に食べるのが正式ですが、いたむ恐れのある場合は、早めに食べてしまってもかまいません。また「高砂」や「水引」などの装飾品は大切に保管しておき、 50年目の「金婚式」の席に飾るのが正式です。